「看護師を辞めたくても、正当な理由が無くて辞めにくい」というナースさんは多いですよね。漠然と辞めたいだけなので、引き止められそうで行動できない..。
適当な離職理由があるだけでいいのに、何も思いつかなくて困っている。そういった悩みから、転職もできない苦しい状況が続くんですね。
そこで今回は、わたしが実際に辞める際に使った「辞める理由」を書いてみます。しかも誰が使っても違和感がない離職理由に厳選しました。ぜひ参考にして下さい。
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引き止められにくい辞める理由
辞めたいけど辞められないのは、中途半端な離職理由しか思い浮かばないからです。適当な理由で辞めようとして、結果的に「それなら頑張りなさい」と引き止められるとサイアク。
辞めたい気持ちがある事を知られた上で、同じ場所で働くことほどキツイ思いはありません。だからこそ「引き止められにくい理由で辞める必要」があります。
病気や体調不良でしんどい
新卒で入職した小児病棟はウツ病で離職しました。正式にウツだったというより、精神的に調子が悪いとか気持ちに落ち着きがなくツライ状況が続いた事を伝えました。
どんな職場であろうと、看護の世界に生きている以上は「病気」や「体調不良」を理由にするのは一定の効果を発揮するんですね。まがいなりにもナース集団。他者の体調には理解があります。
身体を壊してまで働かそうと引き止められる事はありませんし、引き止められてもそのレベルの病院だったと見切りも付けやすい。
何より体調が芳しくないとくれば少しでも早く辞める方向に話が進むので、適度なタイミングを見計らいつつ「最近は調子が悪い」と周りに伝えておくといいです。
いざ辞める時になっても「頑張ってたけど難しかった」と話が通りやすいですから。ちなみに、病気離職は失業給付も早めにもらえてオトクです。
興味のある診療科が出来た
「まったく違う診療科で働きたい」という意見も通りやすいです。わたしの場合ですが、消化器内科でお年寄りを相手に働いて老人介護ナースになっていますので。
同じ病院内に診療科があると異動する対策が取られることもあるんですが、無ければ完全に転職するしかありません。ナースをやっていると、診療科を変わりたくなる人も出てきます。
そういう意味では「前向きな退職理由」なので、周りからの目も気にすることはありません。少なくとも辞めるまでの引継ぎを丁寧に行っていればいいだけですから。
こちらも病気と同じように、常日頃から「○○科っていいなぁ」といった憧れを口にするのもいいでしょう。
言い過ぎはいけませんが、適度な範囲で伝えておくと突然言っても驚かれないので。
わたしも、高齢者に特化した看護師になりたい旨を伝えた時には「お年寄り好きだもんねw」と笑って受け入れられました。気まずくない辞め方で良かったですw
キャリアアップをしたいから
ナースとして働いていると、技術や知識がどんどん新しくなっている場面にも出くわします。しかし、場所によっては向上意欲の無い病院もあるんですね。
近所の心療内科で働いていた時がまさにこれで、同僚ナースは悪口や派閥作りに熱心なだけ。まるでキャリアを重視しない姿勢になかなか疲れました。
少しでもキャリアアップして、技術はもちろんお給料も増やそうとしたい意思を伝えるのは効果があります。
ただし「このまま病院にいると、看護技術が伸びない」といった言い方は注意。その場で働いているナースさんを指して「技術が無い」と言っているようにも聞こえます。
言い方としては「看護師としてさらに経験を積んで、色々な事ができるようになってみたい」と濁しながら伝えましょう。さらっと伝える事が重要ですw
引き止められやすい辞める理由
逆に引き止めにあう確率の高い退職理由もあります。けっこう「仕事を辞める理由」として情報サイトに書かれていたりもするんですけどね。
使い方を間違うと危ないので、わたしはオススメできない離職理由としてまとめてみました。
親の介護が必要になった
「親の介護が必要で」と言いながら離職理由を伝えるべき!みたいな話は信用しない方が良いです。こういう事を書いているサイトは、あまり信用できないかなw
考えてもらえば分かりますが、みんな親の介護のために収入を途絶えさせるってリスキーなんですよ。「じゃあ親の介護をしながらお金はどうするの?」とふつうは思いますよね?
また年齢的にも20~30代ナースの親御さんなら、そんなに子供に付き添われないといけない介護が必要になるケースは少ないです。転職に悩むナースさんは若いので、使い勝手が悪い理由なはず。
わたしも過去に「親の介護が」という理由で辞めて行った人を見ていますが、同僚たちから「まだあの人は親が若くなかったっけ?」と疑われているのを見ているので..。
「親御さんが落ち着いたら戻っておいで」と病院に籍を置くことを勧められたりもするので、介護離職するのであれば慎重に使うべきですね。
給料や勤務時間など条件が悪い
病院側に引き止めさせないという意味では、給料や勤務時間といった「労働条件」を引き合いに出さない事です。不平不満は誰にでもあるので、一見使いやすいんですけどね。
もし人手が足りておらず、とにかく残ってもらいたい時には「じゃあ給料はアップするから」とか「勤務時間も見直すから」と言われる事も。
何よりストレートに職場批判と受け取られる確率も上がるのが怖いところ。同じ医療業界で働くなら、何かの拍子に「あの子は労働条件にうるさい」と言われたくないですからw
辞める際に引き止めの理由を与えてしまう事はもちろん、病院側が悪いと一方的に押し付けるリスクもあるんですよ。
もし「交渉次第では残るよ」と強気で攻められるナースさんは、こういった話も大いにありですけどね。交渉事が苦手な人も多いのでおすすめはできないです。
仕事について行く自信が無い
20代前半くらいの若いナースさんに多いんですが、仕事で周りについていけていない子は注意が必要です。
「仕事に自信が無くなった」みたいな悩みを抱えて、そのまま辞めようとする方がいるんですがおすすめしていません。これも引き止めにあいやすいです。
「じゃあ周りでフォローするよ」とか「もう少しみんなで頑張ってみようよ」と辞める話がもみ消される事も。若いナースさんほど空気に飲まれてしまいます。
周りはフォローすると言っても、本心では「今辞められたら困る!」みたいなところがあるので(汗)白衣の天使たちも、自分たちの仕事量が増えることを恐れていますw
もし仕事について行く自信が無くなったら、ゆっくりとした診療科を希望するなど「行きたい診療科がある」と言うといいでしょう。
変に「自信がない」という話は引き止められる確率が高いのでご注意を。
退職は何日前に伝えればいいの?
ちなみに、退職日については各病院によって規則があるので調整してください。ただし、体調不良などであれば「規約が~」と責められることもありません。
事実わたしは、体調不良で辞めた時はメンタルを病んでいたので休んだりしながら離職まで話が進みました。記憶が曖昧ですが、雇用規約の通りに辞めていません。
「あと1ヵ月後に辞められる」という状態で働いていたら、病気のはずが違和感バリバリになるのは言うまでもありませんw
有給を消化しつつ辞めるとか、色々とありますね。
辞めさせてくれないケースでも、「2週間前」に退職の意向を伝えてしまえば法的には認められます。言った言わないにならないよう書面で退職届を出すといいですよ。
わたしの場合は口頭で伝えてきましたが、うるさい病院の場合は書面でキッチリした方がいいかと。
もし上手く辞められない場合は、労働基準監督署などに相談に行くといいです。また看護師求人サイトのコンサルタントさんと一緒に考えてもらうのも、辞めた後のフォローもセットで頼りになります。
引き止められないためにも、上手く参考にして下さいませ。