「心療内科クリニックは楽そう」という気持ちで働きましたが、それでも善し悪しはありました。(心療内科ナースの1日)
わたしの場合、俗にいう「ブラック病院」で働いていたのですが(汗)、そういった点を除外して一般的なメリット・デメリット論にまとめたので参考にしてください。
Contents
心療内科クリニックで働いて良かったと思う点【メリット】
目には見えない苦労をしている精神患者さんの実態がわかる
精神患者さんというのがイマイチ理解できない方は多いと思いますが、心療内科で働くとその苦労が分かるようになります。
見た目には症状が分からなくとも、精神障害を抱えているだけで社会生活が困難な方が多いんですね。こればかりは働いて現場にいないとわからないこと。
うつ病、統合失調症、パニック障害、引きこもりなど生々しい実態があります。「ウツは甘え」なんて言う人もいますが、冗談でも言えなくなるほど勉強になりますよ。
急患が無いので業務としてのプレッシャーは低め
急患という意味では、これまで働いてきた病棟業務と違って少ないので助かりました。(小児病棟の仕事)(消化器内科病棟の仕事)
急な対処が必要になる方がいないことは無いですが、それでも医師に会って話して点滴をして帰るという感じなので。たまにしか無いケースですね。
看護師としての処置も、点滴や採血、心電図検査といった簡単なものが多いので業務に関するプレッシャーは低めです。
看護師以外のスタッフも多いので人間関係は良好になりやすい
クリニックなので、看護師の割合は全スタッフの中ではそんなに多くありません。受付や薬剤師、カウンセラー、ケースワーカーなどが狭い空間で働きます。
病棟などだと、どうしても同じ仕事を分担する看護師だらけになるので、人間関係がこじれることもあるのですが..。
業務が異なるスタッフで集まるとそういった問題は少ないです。職場にも寄りますが、よほど変な習慣が無ければふつうに良好な関係で働けますよ。
心療内科クリニックで働いて悪かったと思う点【デメリット】
患者さんによっては対応が非常に難しい
心療内科の独特さで言うと、患者さんによっては対応が難しいというところですね。わたしが難しいと感じたのは、精神障害があり言っていることが二転三転している患者さん。
来た時には医師と話したい旨を言っていたのに、途中でカウンセラーとの面会を希望されるなどです。
こちらも、言った言わないで争うことは無いので、急にカウンセラーに出て来てもらうことも..。
他には潔癖症による生活困難な患者さんの中には、目の前で診療室のイスを除菌ティッシュで拭かないと座ってくれない方もいたりしましたね。
ここで「別に汚れていないから大丈夫ですよ」なんて言語道断。常識で判断してはいけない難しさがあります。
少ない看護師で回すので点滴や検査が重なると慌ただしくなる
クリニックは看護師の割合が少な目です。業務内容が処置系に偏らず、基本は事前問診や病室への案内がベースになっているからです。
ただし、点滴や検査が重なってくると急に慌ただしくなることも。慌てるとインシデント防止にならないので、なるべく落ち着かないといけません。
申し上げてきたように、患者さんによって対応を変える必要があったりするので、思うようには行かないこともあるのです。
私が勤めたところは、医師の診察が早いので色々と大変でした(汗)
看護スキルを身につけるには不向き
小児病棟、消化器内科病棟と働いてきたせいか、看護スキルの面でいうと物足りないのは気になりました。
採血や点滴といったナースの基本スキルは日常にある物の、専門的にできる事が少ないため将来を見据えると不安かもしれません。
患者さんへの対応など、コミュニケーションスキルは伸びますがバリバリ処置をしたい人は不人気してしまうでしょうね。
性格的に「患者さんに優しく接する仕事がしたい」、「誰にも理解されない思いを抱えている人をサポートしたい」というナース向けです。
「理想の心療内科クリニック求人」の探し方
心療内科は基本的にクリニック求人なので、看護師向けの転職サイトに登録すれば非公開求人を含めてすぐに見つかります。ですが、気をつけたいのは「病院内の雰囲気」ですね。
わたしはあまり調べず、友人に教わったハローワーク求人から考えなしに飛び込んで苦労しました。ブラック病院過ぎて、2ヵ月で辞めちゃったんですけどね..(汗)
そうならないためにも、看護師専門の転職アドバイザーさんに職場のことはしっかり聞く方が良いです。
病院内部のことや、すでに就職実績のある方のデータから良質なクリニックを教えてもらえるので。
わたし自身が過去に転職成功したのも、結果的にアドバイザーさんの意見を参考にしていたのが大きかったと自覚しているので。
「クリニック」で検索すれば出てくるので、わたしも利用した
看護のお仕事
や
MCナースネット
に登録して調べてみるといいでしょう。
リサーチをあまりしない方ほど、アドバイザーさんに頼るとその効果は実感できますから。長期的に働くことになるからこそ、しっかりした職場を見つけることをオススメします。